ITエンジニアとして10年近く働いていたのに、自分には「これが強みです」と言えるようなスキルがないと思っていました。
もちろん、仕事は普通にやっていました。
設計もする。開発もする。テストもする。
JavaやAWSなども仕事で使ってきました。
それでも、
「自分には転職で評価されるようなスキルってあるんだろうか?」
と思っていました。
そんな状態で32歳のときに転職活動を始めました。
結果的には転職できたのですが、それ以上に大きかったのが、転職活動を通して自分の仕事をちゃんと振り返るようになったことです。
今回は、「自分には大したスキルがない」と思っていた自分が、転職活動をして気づいたことを書きます。
10年働いても、自分の強みがよく分からなかった
転職前はSIerで働いていました。
客先で仕事をすることが多く、設計・開発・テストを中心に、長く企業システムの開発に関わってきました。
経験年数だけ見れば、それなりです。
でも、自分ではその経験をあまり「スキル」として見ていませんでした。
仕事だからやっているだけ。
自分より技術に詳しい人もいる。
同期にはPMとしてバリバリ仕事をしている人もいる。
資格もありません。
そういうところばかり見て、
「10年やっている割に、自分って大したことないんじゃないか」
と思っていました。
転職活動をすると、自分の仕事を説明しないといけない
転職活動を始めると、まず職務経歴書を作ります。
そこで初めて、自分が今までやってきた仕事をかなり細かく振り返ることになりました。
どんなシステムだったのか。
自分はどの工程を担当したのか。
どんな問題があったのか。
そのとき自分は何をしたのか。
普段仕事をしていると、いちいちこんなことは考えません。
でも転職活動では、それを相手に説明する必要があります。
面接でも何度も聞かれました。
自分が担当していたことや、どう考えて仕事をしていたのかを説明するために、何度も自分の仕事を振り返るようになりました。
「自分は何をやっているのか」が少しずつ言葉になった
転職活動を始めたころは、自分の仕事を説明するのもうまくなかったと思います。
でも面接を受けるたびに、質問されます。
そのたびに、
「あのとき自分は何を考えていたんだろう」
「自分はどこまで担当していたんだろう」
「なぜそのやり方にしたんだろう」
と考えるようになりました。
そうやって何度も整理しているうちに、自分がやっている仕事を以前より言葉にできるようになった気がします。
退職する少し前、当時の課長から、
「ここまで喋れるとは思わなかったよ」
と言われたことがあります。
もちろん、転職活動だけが理由だったのかは分かりません。
ただ自分では、面接のために何度も仕事を振り返って、「自分は何をやっているのか」を整理するようになったことが大きかったと思っています。
自分では普通だと思っていたことも、経験の一つだった
もう一つ変わったのは、自分が今までやってきたことへの見方です。
転職前の自分は、「できないこと」をかなり気にしていました。
一方で、今まで普通にやってきた仕事については、あまり価値があると思っていませんでした。
でも転職活動では、これまでの経験を一つずつ相手に説明します。
設計をしてきたこと。
既存システムを理解しながら改修してきたこと。
開発からテストまで経験してきたこと。
長い期間、プロジェクトの中で仕事を続けてきたこと。
自分にとっては「普通に仕事をしていただけ」でも、それも自分が積み上げてきた経験です。
転職活動をしたことで、少なくとも以前よりは、「自分には何もない」とは思わなくなりました。
自分の評価と、外からの評価は同じではなかった
転職活動自体は簡単ではありませんでした。
かなり多くの会社に応募しましたし、面接でも何度も落ちました。
このあたりは別の記事で詳しく書こうと思います。
それでも最終的には転職できました。
しかも結果として、年収も前職から約200万円上がりました。
転職前の自分は、「自分には大したスキルがない」と思っていました。
でも実際に外の会社から評価を受けてみると、自分が自分に付けていた評価とは違いました。
もちろん、転職できたから急に「自分は優秀なエンジニアだ」と思うようになったわけではありません。
今でも自信がないところはたくさんあります。
ただ、
自分が思っている自分の価値と、外から見た自分の価値は同じとは限らない。
これは転職活動をして初めて実感できたことでした。
転職活動は、自分を見つめ直す機会にもなった
転職活動を始めた目的は、年収を上げることでした。
でも振り返ってみると、会社を変えたこと以外にも得たものがありました。
- 今までの仕事を振り返った
- 自分が何をやってきたのか整理した
- それを人に説明するようになった
- 自分では気づいていなかった経験を認識した
- 外から見た自分の評価を知った
転職活動は、会社を辞めるためだけにするものではないのかもしれません。
今すぐ転職するつもりがなくても、一度自分の経験を整理して、外の市場を見てみることにはメリットがあると感じています。
ただ、この「転職する気がなくても転職活動をする意味」について書き始めると長くなるので、これはまた別の記事で考えたいと思います。
「自分にはスキルがない」で終わらせなくていい
10年近くエンジニアとして働いていたのに、自分には大したスキルがないと思っていました。
でも転職活動をして、今までの仕事を振り返り、人に説明して、外から評価される経験をしたことで、少し考え方が変わりました。
自分にはスキルがないと思っていても、自分では価値だと思っていない経験や強みがあるかもしれない。
それを自分一人で考えているだけでは、なかなか気づけないこともあります。
自分にとって転職活動は、新しい会社を探すだけではなく、自分が今まで何をやってきたのかを見つめ直す機会にもなりました。
以前の記事では、転職経験も含めて自分の市場価値を5つの軸で棚卸ししています。

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